ダブルワーカー
★ダブルワーカー
まずエピソードを紹介しましょう。「数年前の話ですが、昼間は木材をフォークで搬出する正社員の仕事をしながら、別の仕事を夜間、副業でしていたことがありました。
理由は借金。それも自分のものではなく、付き合っていた彼女の600万円もの借金を返済するためでした。そのダブルワーカーの仕事とは、鉄道の保線工。鉄道の線路や枕木を夜間、交換する仕事で8時間で日給18,000円でした。時間に追いまくられて、精神的・肉体的にかなりきつい仕事で、長く続くのは「後がない訳あり」の人だけ。
因みに、彼は、本業をこなしながらダブルワーカーの仕事で、フル出勤して、たった1年で彼女の借金600万円を完済したそうです。
同じようなケースをもうひとつ紹介しましょう。流通関係の会社に勤める45歳の人です。以前ダブルワーカーの仕事で運転代行の副業をしていたときの話です。運転代行事務所の仕事では、必ず一人で行くんです。通常、運転代行というのは、伴走車に乗る人とペアが前提。そうしないと帰りに困ってしまいますから。なのに、何故一人で行くかといいますと、ペアだと給料を折半しなくてはならないからです。「帰りはどうしているの?」と一度聞いてみたところ「昨日は、始発の時間まで電話ボックスで寝た」というのですから。
後で事務所の社長に聞いたところによると、サラ金に借金が350万円程あるらしく、本業の給料はほとんどその返済で消えてしまうらしいのです。兎に角このダブルワーカーの仕事で働かないと奥さんと子どもを養っていくことができないとのことでした。
しかし、この話には、このような後日談がありました。「しばらくするとそれまでに厳しい顔で働いていたのに、急にニコニコして通うようになったのです。社長がこう言っていました。「おかしなものです。借金を全額返済し終わっても、前と同じようにダブルワーカーの仕事で働くなんて。でも、今度はプラスになる一方だから、ダブルワーカーの仕事が楽しく仕方ないって言っているようです」。